できる社長はせっかちだ
いきなり結論です。世の中にはいろんな人がいますが、社長という人種はほぼせっかちです。
特に、”できる社長”ほど、さらにせっかちになります。あなたが社長であれば、あるいはあなたが一目置いている”できる社長”も、せっかちではないですか?
できる社長がせっかちになりやすい理由
当たり前のことですが、『せっかちだから、できる社長』なのではなく、『できる社長は、せっかちだ』です。ただ、せっかちであればいい、というわけではありません(笑)
私ができる社長(所長)だというつもりはありませんが、私も独立してからは、随分”せっかち”になりました。
今回はそんなできる社長の生態について、私なりの考察をお伝えしてみます。
できる社長は「時は金なり」
“タイム・イズ・マネー”
使い古された表現ですが、これは事実です。
自営業をやっていると、常にシビアな判断を迫られていますよね。例えば新しい事業を始めるにあたり、何かの問題が発生してオープンなどが1ヶ月遅れたとしたら、その間の固定費は無駄になってしまったりします。
そんなピリピリした生活を続けているので、せっかちにもなろうというもの。さらに実際に、儲けが出てくると扱う金額も大きくなってくるので、何か”誤差”がある場合には即座に修正を求められます。なので、それに比例してせっかち具合にも磨きがかかってきます。
タイムを競うアスリートみたいなものですね。
できる社長の「仕事量」は人間業ではない
社長業をしていれば、猛烈に忙しいはずです。
さらに、儲かっている社長であれば、どんなに暇に見えていても絶対にやることはたくさんあって忙しい。でも、周りにそうは見せない人は、かなりできる人の部類です。
そんな社長でも、日常の四六時中、場合によっては夢の中でまで仕事をしているはずです。なので、仕事が溜まってしまうと「あれやって、これやって」と、うっかり忘れてしまうリスクが出てきます。これを防ぐためには、その場でスパスパ判断するしかない。
はたからは、ずいぶんせっかちに見えることでしょう。
それでも、さすがに重要過ぎて、”疲れた頭”で判断が下せない時については保留となりますが、後々たまたまちょっと時間があるときには、まとめてどんどん判断・処理をしたくなります。
なので、「おい君、そういえばアレの件なんだけど…」
と思いついたようにしばらく放っておいた(社員にはそういう風に見える)案件をいきなり引っ張り出してくるのもそういう理由です。実は社長は頭の片隅でずっと考えていたのです。
重要でないものなんて、ほんとうに”3歩”で忘れるようです。もうほんとにニワトリ並みに。そうすると、口癖で「任せる」とか「どうでもいい」というような考えることを放棄したようなセリフが増えてきます。
あなたが秘書や社員だったら、『社長って、せっかちでいつも偉そうなこと言っているけど、何回言っても書類の保管場所を忘れるんだよね。』とか言わないであげてください。
その情報が入る余地はたぶんもうないのです。いえ、正確にいうならば、社長の中での優先順位では下位に位置する、「どうでもいい」部類なのでしょうね。
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できる社長の「判断」はシビれる
“シビれる判断“とは、一瞬で物事を判断し、正確な方向性を導きだすこと。
なぜそのようなことが可能なのでしょうか?
理由は、自分の代わりをできる人が他にいないからです。それが、社長業というもの。なので、難しい判断になればなるほど、社長一人にお鉢が回ってくることになります。
「判断」とか「責任を取る」という仕事のプレッシャーは、はた目には見えにくいものでしょう。でも社長にとって、”シビれる案件”には優先的に時間を使っていたり、そしてそういう案件はじっくり一人で考えたいことが多い。
その結果、社長が社員と接している間には、相対的に優先順位の低い案件か、自分の中でやっと結論を出した重要案件の指示だけをするようになります。
そうすると、やはり、せっかちにも見えます。重要な案件なのに、思いつきで決めたようにも見えます。でも、せっかちには見えますが、一人でじっくり考えた時間を見せていないだけなのです。
社員からすれば、「こんな一瞬で、そんな的確な判断ができるの!?」と”シビれる”ことになります。普段、四六時中考えているからこそ、できることなのでしょうけれどね。
せっかち社長のまとめ
こうして「せっかち」を基準に考えてみても、社長業はやはり大変な仕事ですよね。
でもその代わりには、うまく回っていけば達成感と金銭的なメリットを得ることができます。また、そんな社長であり続けるためには、もともと仕事じたいが好きだったり、忙しさを楽しめたりできることが、とても重要な素質であると思っています。