紹介のメリット・デメリット②
前回は私の税理士業において紹介案件のメリットについてでした。紹介経由でのお客様は、実際かなり楽です。
が、もちろん良いことばかりではありません。今回はそのデメリットについてお伝えします。
お客様紹介案件のデメリット
①断りにくい
税理士業もサービス業ですが、話しているうちに
「あー、この人とは合わないな。」
と思うことはあります。でも、紹介者がいる手前、こちらからはものすごく断りにくいです。
お互いに気が合わなそうだなと思っていれば別なんでしょうが、向こうからは「是非お願いします!」なんて頭を下げられた日には、とても断れません。
ちゃんとお金くれたら別にいいんですけどね…。私も少し”贅沢”になっているかもしれません。でも、独立直後でとにかくお客様が欲しかった頃に、「この社長とは気が合わないなー」という直感を無視して、”気合”で契約したお客様は、負担になりがちなのは事実です。
②価格差をつけにくい
税理士業にも、『この業種は大変だ』とか、『ここまでのサービスを希望するのなら、このくらいはもらわないと割に合わない』と言う相場が一応あります。
でも、すでに紹介者からある程度、毎月の顧問料金の話も聞いているはずだし、その金額で期待をされていることがほとんどです。なので、こちらから提供するサービス内容が事前に聞いていたのとは多少違っていたとしても、料金を上げにくいのです。
逆に、現状までの税理士がものすごく高い料金をとっていたりすると「それより少し安い金額に設定できたらいいのになー」と思うこともよくあります。
私の場合は窓口の段階でお客様の規模感を揃えることでリスクヘッジしています。具体的には、『売上5億円以下のワンマン経営者』です。ある程度ターゲットを絞ってしまえば、少々の内容の差は誤差の範囲で、無駄に頭を悩ませる必要もなくなります。
③クオリティやキャラクターの維持にコストがかかる
お客様紹介をしてもらえるように、いつも節税サービスやお客様の役に立つ情報提供等をし続け、とにかく『あの税理士は頑張っているね!』と思っていただく必要があります。
もちろん、当然の事なんですけどね!!
当然の事なんですけどね!!
…当然の事なんですけどね!!
…
それから、私の場合は一風変わった税理士キャラクター(やまっけがありすぎる税理士)で押しています。つまり、事業家として勝負をしていくスタンスで、基本的に私のお客様は、そんな点を気に入っていただいたり、理解してくださったからこその社長が多い。
なので、今までも、そして(おそらく)これからも自分以外が担当することはありえません。
それも私の独立当初からのコンセプトではあるのですが、今では自分に課した時間的な限界が近づいているのが分かるので、時々プレッシャーにも感じています。
紹介によるメリット・デメリットまとめ
最後に、これが一番重大な問題です。
このブログのプロフィールにもあるように、私は税理士としてはアーリーリタイアをしたいと考えています。そのために不動産投資も頑張っていて、きちんとお客様にも公言しています。
でも、本当にリタイアするならその時までに後継者を育てなくてはいけません。「引退するから後は知らんよ」とは言えないですもんね。これが今の私の税理士業での一番の課題となりました。
税理士は、人間関係をベースにした仕事です。
信頼を得られればお客様から紹介もされやすいし、紹介していただいた方とも相性が良い可能性が高くなります。
また税理士業に関わらず、営業などでも『紹介』でお客様を増やそうと思うのであれば、そのように自分の方向性に合ったお客様を集めていった方が、楽しく生きていけることでしょう。