「ふるさと納税 やるなら年末?年始?」
もうそろそろ今年が終わってしまいますね。
私の本業である税理士としての仕事も、年末調整作業で慌ただしくなってきました。
さて、最近よくふるさと納税の限度額について質問をいただきます。「ふるさと納税がどんな制度なのか?」については先日の記事の通りなので、今回は、ふるさと納税を実際に使うときのタイミングのお話をしてみたいと思います。
ふるさと納税のおさらい
ふるさと納税はこんな制度です。
- 最低2,000円の自己負担で特産品がもらえる。
- 年収(税金)が高いほど実質負担なしで申し込める限度額が上昇。
- 原則として確定申告をしなくてはいけない。
年末になり、雑誌やTVなどで特集されているふるさと納税の情報をどこかで見て、「私の場合いくら使えるの?」と気になっているみたいですね。
その結果、私のところに質問が集まってきます。
でも、こちらでは限度額の計算については、今更お伝えはしません。ふるさと納税のサイトなどでもシミュレーターがありますので、そちらでご確認ください。
(ここで読んで下さっている方なら、そちらのサイトで十分おわかりになることでしょう)
ふるさと納税のタイミングはいつがベスト?
今回、注目してみたいのは、「いつ」寄附(ふるさと納税)をするかということです。
いきなり結論になりますが、
「年始でドーンと寄付し、年末微調整」
をおすすめしています。
一応説明しておきますがふるさと納税は、寄附日が年内(「年度」ではなく)でないと、その年の税金には効果がありません。なので、ボーナスも含めてだいたいの年収が分かってくる11~12月上旬のこの時期に、みんなでそわそわし始めるのでしょう。
確かに、限度額ギリギリまでふるさと納税のメリットを活かすなら、年末近くにやるしかありません。今年、まだふるさと納税をしていない人は、あと1ヶ月しかないので、焦ることでしょう。
でも、年収の額なんてほとんどの場合、事前にだいたい想像できますよね。
たとえばサラリーマンなら、よほど歩合の割合が大きかったり、転職や休職したりしなければ、昇給を考慮したとしてもだいたい予想通りなはずです
また株主が限定的な中小企業の社長なら、役員報酬は自分で決められるし、基本は一年固定ですから、やはり年収のイメージはできます。
さらに、個人事業主の場合では、法人の社長ほどの自由は利かないものの、経費の使い方などである程度、年収もコントロールできます。
ということは、年始の時点である程度限度額は読めるわけですね。
それでも、その年の歩合額が大きかったり、大きく昇給したり、自営業でも経費ではコントロールできないくらい利益が噴き出していた場合には、年末でまた、ふるさと納税の限度額を再計算して微調整すればよいのです。
ふるさと納税を「年始に」するメリット
年始でも、ふるさと納税の限度額はある程度読めるはずなことはおわかりいただけたかと思います。
でも、寄附が早い分、お金は先に出ていくことになりますよね。
ふるさと納税の節税効果が得られるまでの間、現金を他の事業に投資するメリット、その他期間の利息相当など、「機会の損失」みたいな点を非常に気にする私が、わざわざ慌てて年始でやることをおすすめする理由はいったいなぜなのでしょう!?
それは…
「売り切れがない」ことです。
ふるさと納税でもらえる特産品は、非常に人気のあるものだと、早くから”売り切れ”てしまうことがあります。
今日にでも、ふるさと納税のサイトをぜひ見てみてください。欲しいなー、いいなーっと思うものは、結構な確率で売り切れてませんでしょうか。
その点、年始なら選び放題ですよ。
年始早々、今年の分の限度額を使い切ったら早速、来年は何を選ぼうか考えてみるのも楽しいものです。
どうせ後で払うことになる税金です。ふるさと納税の限度額は年収に比例するので、利用できる限度額というのも、あなたの”寝かせている貯金”で賄えるくらいの範囲のはずです。
どうせ寝かせている貯金ならそれを利用して、ストレスなく特産品を選びたいな、と思っています。ちなみに、私のオススメ特産品は、肉とフルーツです。
特に木箱に入った肉が家に届くと、とてもテンションが上がるんですよね。
まだ今年、ふるさと納税を行っていない方なら、今から急ぐ必要があるかもしれませんが、来年からは、年始からふるさと納税の特産品をチェックしてみてはいかがでしょうか。
どんなに魅力的な特産品でも、売り切れはないはずですよ。