【内部不正の手口アレコレ④】内部不正者の最終段階

内部不正者の最終段階
「内部不正の手口アレコレ④」

内部不正の話も今回で最後です。

これまでに内部不正の種類を「直接型」「間接型」と説明してきて、最後は「組織型」と命名してみました。いままでの直接型と間接型は、あくまで個人が目先の小さな欲求を満たしていくもので、会社の本業とその欲求は直接には結びついていませんでした。

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ところが、こういう行為にはだんだん欲が出てきて、頻繁に高額にと大胆になっていくものです。それでも基本的には会社を”潰す気”でいるわけでなく、本人はちょっとうまくやって、お小遣いにしてやろう、くらいに考えているようなものばかりでした。

(それでも立派な犯罪だったりしますが。)

その点、組織型は違います。会社の土俵で堂々と、しかも計画的にやらかしてくれます。

会社での立場を利用して、あるいは、独立や転職を意識して、取引先に直接ちょっかいをかけたりすることもあります。

逆に、取引先から声をかけてくることもあり、”双方きっちりグル”で行われると、発見することは非常に難しいです。

その結果、被害は甚大なものになります。

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内部不正の手口(組織型)

①特定業者を優遇し、個人的にマージンを受けとる

特定の仕入業者や外注先からの賄賂や接待で優遇されます。

ちょっとした接待位なら会社からも認められ、役得といえば役得なのでしょうが、そこにかかった相手側のお金・費用は、(最終的には)会社の支払い金額に乗っけられることになります。

【予防策】

  • お中元やお歳暮の禁止
  • 接待を受ける場合は報告
  • 定期的に業者と連絡
  • 相見積もりを取ることを徹底
  • 定期的に担当者を交代する
  • 高額な業者の選定権限は社長が留保

②自分や他社の名義で仕事を受注

会社として受けるべき仕事を、自分や他社に回して、ごっそり利益を抜いてしまう方法です。

競合の値引きの限界等を正確に把握して、相見積りでわざと負けてあげたり、最初から仕事を回してしまうことなどにより、競合から”仲介料”を裏で受け取ったりします。

「クオリティが変わらなくて、より価格が安いならどこでもいいよ」

という発注元は一定数存在します。

本来はそれでも、商品販売後のアフターケアなどで差がつくはずですが、あまり気にしない発注元は、「実質的な窓口が同じならいいや」と考えるようです。

なので、それを利用して自社でなく、他社を紹介することで報酬を得るのです。念入りな場合は、友人を代表者にした会社を設立する事すらありました。

【予防策】

  • タイムカードやGPS、運送業ならデジタコ等で行動を把握
  • 定期的に担当者を交代
  • 定期的に競合の情報を収集
  • 担当者別、得意先別の成績の推移を横に並べて、異常なほど安定していないか、急に仕事が減っていないか等を確認する。

まとめ

これまで、色々な内部不正のパターンを見てきました。

業種によって発生しやすかったり、金額が大きくなりがちだったりと違いはあるでしょうが、基本の型はこんなところですが、これらは脱税のパターンにも通じるところがありますね。

(脱税パターンについてはまた後日お伝えしてみます)

直接型、間接型、組織型。

どれも”一撃目”は回避できません。

そのダメージを減少させるために、やる気を削ぐ、予防策があるだけです。

「すぐに”バレる”」

「不正を働くことによって得られるメリットとデメリットは見合わない」

と気づいてもらう、思わせるしかありません。

そして、効果的な予防策はかなり重複していますので、何度も出てきた対策は、優先的に参考にしてみてください。

組織型は、内部不正をする側の最終段階です。

ここまでやる実力と知恵と行動力があると、「現金を単純に抜く」なんてことは考えません。すぐにバレるようなことはやりません。だから厄介なのです。

さらには、組織型を高度にやれるレベルまでいくと、事前に根回しから理由付けから何からきっちり済ませているとみるべきです。

大問題が起こって裁判をやって争っても、時間もお金も手間もかかって、面白くありません。

そもそも、内部不正を疑うことは楽しくないですよね。社長の仕事ではありますが、とても後ろ向きな作業です。

最大の予防策は、採用段階での『人を見る目』ということになるのでしょうが、履歴書とたかが数十分の面接などで、完全に人の本性を見抜くことは難しいものです…

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