『健康リスクの話』
以前、自営業者は健康診断を受けましょう!という記事を書きました。
私のように事実上一人で営業しているような事業経営者の場合、組織が一定の規模になるまでは「自分に何かあったようなとき」には、事業が一撃で終わってしまう危険性があります。
いっそ、ひと思いに死んでしまったなら、(家族やお客様には悪いですが)
「後始末は保険金で何とかしてね」
ってなもんですが、障害とか長期入院だと収入が途切れる上に、出費はかさみ、家族もろとも途方に暮れてしまう可能性があります。
自営業者の4大リスク
そんな偉そうなことを言っている私は、今回インフルエンザになってしまいました。
B型です。
もちろん、予防接種は受けていたのですが、それでもなるときはなってしまうものですね…。
確定申告期間中でないことは不幸中の幸いでしたが、一週間も身動きが取れないのは”イタ過ぎ”ます。その後のスケジュールがもうギチギチです。
自分の体調管理は最重要課題ですね。
やはり健康的な肉体も『できる経営者』の要素でしょう。あるいは、健康を維持する能力とか、節制をする意志力とでも言いましょうか。経営者にストイックな方が多いのも頷けます。
二日酔いも一種の体調不良だと考えると、酒に強いことすら重要な素質ではないかと思えてしまいます。そういえばできる社長は、酒に強いか、飲んでいるふりをするのが上手です。
ところで、自営業者のリスクにはいわゆる収益の基盤となる、「売上高の減少」による業績の悪化以外にも色々あります。
例えば…
①健康リスク
→死亡や疾病、怪我、自分だけでなく家族やキーとなる従業員の健康も非常に重要です。
この中でも、忘れがちなのが家族の健康です。例えば、子供のいる核家族で妻が倒れたら普通は仕事どころではありません。
さらに、親が遠方等で誰かに援助を求められない場合、お金を払って施設を利用し、どんなに忙しくても残業を諦めて家で寝ずに仕事をすることになってしまいます。
②資金繰りリスク
→融資だけでなく、取引先の倒産や家庭の事情も中小企業ではダイレクトに影響します。
『融資を断られる』のが一番イメージが湧きやすいことでしょう。また、取引先の倒産は目先の資金繰りだけでなく、今後の売上の見込みもなくなることを意味します。
これはかなりきついです。
家庭の事情としては、子供の学費や親の介護などです。健康に関するもの以外は、ある程度予測はできると思います。
珍しい例では、私のお客様の中で市議会議員選挙出馬のため、資金繰りが急にきつくなったというものもありました。
③後継者リスク
→後継者がいないと、一番良い出口戦略を組めないことがほとんどです。
商売の最終目標が「利益」である以上、有限な人生の中でその利益を最大化させるためには、一番良い形で事業を継がせる、売る、やめる事・タイミングを考えなくてはいけません。
後継者がいない場合には、選択を誤りやすくなったり、その選択肢や交渉カードが著しく制限されたりします。
④行政リスク
→許認可事業における要件の緩和や強化など、市場が一変する可能性があります。
規制緩和されると、参入者が増えます。その結果、通常は価格が下がるし、お客様の求める目線は上がります。
逆に、規制が強化されると、その要件をクリアするために、余計な設備投資や書類作成を求められるなどのコスト増が考えられます。
規制強化の場合は、コスト増を乗り越えて生き残れば、結果的にシェアが増加するといううまみもあります。
まとめ
常にリスクの事ばかり考えても仕方ありませんし、いくら考えてもリスクを回避できないこともあります。
それでも一度は、自分の事業にどんなリスクが存在するか考えてみることは有意義です。
少なくとも私は今、痛感しています…