「海外で経費を使う場合にはクレジットカードを活用」
最近は、海外を絡めたビジネス展開も珍しくありません。
海外ビジネスと言っても、
「豚骨らーめん屋をニューヨークに出店!」
のような分かりやすいパターンだけではありません。昔から行われてきた、海外から商材を仕入れる(輸入)、逆に海外に売る(輸出)といった既存のものはもちろんですが、
最近では外国人の労働者を雇用、外国人観光客向けのホームページ作成など、ありとあらゆるビジネスにおいても海外の目を意識するなど、何かと関わり合いのある時代となりました。
海外出張と経費
そんな私自身も、海外の不動産を購入したり、輸出入ビジネスなどをしています。
また本業である税理士としてのお客様やその従業員などでも、外国人の方と何かと関わるようにもなってきました。
試しに多少なりとも関わりのある国籍を思いつく限りで列挙してみると、
中国人、韓国人、タイ人、アメリカ人、インド人、スリランカ人、フィリピン人、インドネシア人、ロシア人、ベトナム人、オーストラリア人、カンボジア人…
思いつく限り上げてみましたが、これでも網羅できているとは思えません。
そのように海外と繋がりが深くなってくるにつれ、実際に海外に出張することも多くなりました。
税理士をしている私でも、海外で発生した経費は経理的には少々面倒くさい点があります。
「面倒くさい」というのは、税務的にというよりも、とくに以下のような問題が発生するため。検証するのが非常に面倒くさいのです。
海外経費をわかりやすくする方法
例えば、タイ語で書かれている領収書を眺めながら…のある日の出来事。
・タイ語なので内容がさっぱりわからない。
・現地通貨(バーツ)を、どの日のレートで円換算して会計・税務的に計上すべきか?
…
…
せめて英語で書かれているなら、難しい英単語でも辞書を引けばなんとかなりますが、今までの人生でまったく習った覚えのない言語では、かなりなお手上げ状態となります。
日付がわかり、領収書の数が少ないなら記憶を手掛かりに何とかなりますが、数も多くて日付も書いてるんだか、ないんだかも判別できないような場合は、もうどうしようもありません。
海外での経費をもっと、分かりやすくする方法はないのだろうか?
そこで活躍するのが「クレジットカード」になります。
もちろん、使えない場所やカードの種類もありますが、ビジネス用にいくつか持っておけば海外での経費精算は非常に楽になります。
ところがJCBは日本発祥のせいか使えないことが何度かありました。
一種類だけだとそれがダメだったときに困ってしまうので、普段使っているものの他に、VISAとMasterを持っていると個人的には便利でした。
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海外経費とクレジットカードのメリット
海外経費を、クレジットカードで決済するメリットは…
①カード明細は主に英語
②金額は自動的に円換算
③お金を持ち歩かなくてOK
④領収書を保管しなくてもOK
⑤マイルやポイントが貯まる
まず、①の明細・購入物の内容が「英語記載に変わっている」点や、②の「円換算で請求」してくれるだけでも、現地の言語・為替と格闘する手間を省いてくれるため、経理的には大助かりです。
他にも、③のお金を持ち歩かなくてOK、④領収書を保管しなくてOK、⑤のマイルやポイントが貯まるなどは、海外に限ったことではないですが、現金払いにはないメリットです。
奥さんが経理をするような会社では、これだけでも奥さんのイライラを解消するのに役立ちそうです、なんて。
まとめ
それでも、クレジットカードを切れないときには、領収書を保管しておき、基本的には支払日のレートで換算して経費化するしかありません。
数日であればレートもそんなに動かないことが多く、その時は両替日などのレートで一括処理してもあまり問題ともならないことでしょう。
その他、海外では領収書をくれないところもたくさんあります。
タクシーとか、屋台とかは、頼むのはほとんど無理な状態ですね。
日本のきっちりな文化に慣れていると戸惑いますが、以前の記事の通り領収書がないものを経費にしたい場合には「出金伝票」を切りましょう。
また、あまりに少額であればスッパリ忘れてしまう方がよいでしょう。
さすがに、社長がアジアの屋台で食べた80円の”会議費”を計上するために、わざわざ出金伝票を書くのも、時間がもったいないと思います。
一応、海外でクレジットカードを使用する際の注意点としては、
海外のATM(特に外に設置のもの)や怪しい個人店などでは「スキミング被害」の可能性があったりするため、なんでもかんでもカード払いをおススメするわけではありませんので、念のため。