税務署とケンカしてはいけない②

税務署とケンカすべからず
「税務署とケンカしないように…②」

前回は、税務署ともめたら勝ち目は薄く、非常に大変だということをお伝えしました。

関連  税務署とケンカしてはいけない①

そのため一般的な税理士なら、

「初めから、揉めない節税方法を勧める」

ということになります。

では税理士は具体的に、この辺りの”さじ加減”をどのように判断しているのか?

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「法律」と「通達」の違い

税理士は法律家です。

なので、どうしても税法に縛られます。

ですが、一般的に「法律」というものは、いろいろな事態に対処するために、あえて曖昧に書いてあります。

数字ではなく、倫理や道徳的な問題が多い民法や刑法ならそれも仕方なさそうですが、税金に関しても曖昧なままでは、納税者側としては非常に困ってしまいます。

なので、より細かい国税庁の判断基準を示した「通達」を公開して、納税者側の理解を促したりしているわけですね。

ところでそんな「通達」は、「法律」そのもの、ではありません。

でも税務署側としては法律を「通達の通りに解釈」して、納税者にそれに従ってもらうように制限しています。

これはつまり、納税者側がその通りに税務処理すればこちらとしては文句ありません、ということ。でも裏を返せば、これ以外の解釈は基本的には認めません、ということでもあります。

よって税理士は、通達を事実上の法律的なものと考えて行動するのが普通です。

それでも納得できない人は、一応「通達が法律の解釈を間違えている!」と主張することもできますが、その行きつく先は、勝率4.5%の訴訟なのです。

もし税理士に、何かあなたの”やりたいこと“を止められ、その説明に納得できないような場合は、それが「法律」か「通達」のどちらに基づいているのかを聞いてみるとよいでしょう。

税理士によっては面倒臭がるかもしれませんが、まともな人ならきちんと根拠を示してくれるはずです。

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「節税」or「脱税」?というグレーゾーン

さてここからは、

前回もお伝えした税務処理の

節税か、それとも脱税かをめぐる「グレー

な部分に焦点をあて、掘り下げてみましょう。

まず前提として、税務署とケンカをすると分が悪いのは、先ほどの”勝率4.5%“でもわかりますよね。

でも、税務調査の立ち合いなどの際に私が感じているのは、

「税務署の方も、納税者ともめるは結構面倒臭い」

ようであること。

さすがに直接聞いたことはありませんが、人事担当者や上司からの評価につながっているのかもしれません。

その”節税行為”が、ハッキリとした「クロ」、つまり脱税行為である場合は、

そもそも「シロ」か「クロ」かでもめるのは論外です。

「バレれば」まず勝ち目はなく、また、どんなに頑張ってもオセロのように裏返ったりしません。悪いことを考えるのはやめましょう。

でも一方で、

「濃いグレー」や「薄いグレー」、あくまでもグレーの範囲にある場合。

これらの判断は、正直なところ非常に難しいです。

以前に、「法人の経費はどこまで認められるのか?」という記事を書きました。

関連  法人の「経費」はどこまで認められるのか?

きちんと節税の要件を満たして、税務署のメンツをつぶすほどの極端な例でなければ、税務調査で議論になっても通ることは多々あります。

実際、脱税をしたわけではなく、解釈の相違なわけですからね。

こちらは薄いグレー。

税務署は当然「クロ」は見逃しませんが、「グレー」については口頭注意で済ますことも多いです。でも、意図的な脱税かどうかの判断では、追徴課税等、罰金のダメージも変わります。

意図的に、税法の盲点を狙ってスキームを組んで租税回避を狙う方法などの場合。

こちらは濃いグレー。

税務署側に「悪質だ」と目を付けられたら、当然結果は厳しいものになります。

税理士にドンドン聞いてみよう!

今回私がお伝えしたいのは、

別に、「グレーのギリギリを攻めましょう!」

ということではありません。

法律と通達を理解したうえで、それでもなお「節税の範囲内」(シロ)と判断しきれないもというのは、自営業を営んでいればたくさん発生することでしょう。

それでも自分の中では、「どうしても、これは経費だ!」と思う場面。

その際には、よく担当税理士と議論しましょう。

そして、少なくとも「グレー」の範囲には納まるような準備をしてください。

税理士との「きちんと説明できるかどうか」の議論、証憑(証拠書類)の有無の確認などを通じて、来たる税務調査でのシミュレーションにもなります。

私は社長が税理士とやり取りする一番の醍醐味は、そこにあると考えています。

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