「税務支援」は儲からない。~開業税理士を目指す方へ~

税務支援 儲かる?
「税務支援は儲からない」

税理士は国家資格です。

国の法律に基づいて、その職業が証明されています。

そのため、個人的な商売っ気を前面に押し出し、後は知らんぷりというわけにもいかないらしく、いわゆる社会貢献も求められます。

そこで出てくるのが、タイトルにもある「税務支援」というものです。

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「税務支援」はおいしいバイト?

税理士の税務支援の仕事には、例えばこんなものがあります。

  • 確定申告時期の申告書作成会(公民館など)
  • 市役所等での無料税務相談
  • お客様の事務所に出張しての記帳指導
  • 帳簿作成や年末調整などのセミナー(税務署など)
  • 学校などでの租税教育

「税務支援」という言葉から、普段接しているお客様の中にはボランティアのように思われる方もいますが、実際には日当が出ています。

その日当の金額も、まぁ学生時代のバイトよりは出ます。

そうはいっても、個人事業主になって稼ぎ始めると、ぶっちゃけ「おいしい」と感じるような日当ではありません。

私も独立当初にはとにかく見込み客と接触したかったので、将来の展開を期待して、税務支援に積極的に申し込んだことがありました。

しかしながら、結果的にはこれは大きな勘違いでした。

私の知人の開業税理士でも、ごくごくたまにはこういった場所での出会いから顧問契約につながるケースがあることは確認しています。

でも、これはとても例外的なケースです。

開業税理士だって事業です。

ボランティアのような慈善活動ばかりの視点では、自分自身が生き残っていかれません。

なので、効率的にどこに力を入れたらよいのかを考えながら行動しなければいけません。

以下では、上にあげた税務支援の内容をもう少し個別に見ていきましょう。

確定申告時期の申告書作成会(公民館など)

確定申告時期に、

公民館などで『申告したい方のお手伝い』をするお仕事。

あまり内容の難しいものは受けないことになっているので、体感として80%以上が「年金」と「医療費」、「副業」の合算等です。

ほとんどの方が毎年常連のお年寄りで、このレベルは無料だとご存知の方ばかりです。

なので、あまり自分の仕事に結びつくような感じはありません。

市役所等での無料税務相談

市役所などで、『市民の方に無料で税務相談』をしてあげるお仕事です。

意外と相続関係の内容・相談が多かったのは特徴として面白いです。なぜなら開業税理士にとって、資産家の方を相手にする仕事は喉から手が出るほど欲しいはず。

ただし通常、資産家にはすでに税理士がいて一定の税務対策を施しているのがほとんどです。

なので、そのような方が無料相談に来られる理由は、

「税金がかかるかかからないか、ギリギリで何だか不安になった」

という確認のような相談が非常に多いです。

このようなケースでは、総合的な判断をする上での”資料”がないと答えられないのに、そもそも資料を持ってきていなかったり、個人情報を出すのを嫌がったり。

(税務署に情報が筒抜けになるとでも思っているのかな。)

相談者としては、『断言』してほしいのでしょうが、前提条件が怪しいと、こちらも責任を取れません。

そのため、もやもやとした一般論に終始することが多いです。

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お客様の事務所に出張しての記帳指導

お客様の事務所に出張しての記帳指導』もあります。

訪問先は、小規模な個人事業主ばかりです。

それなりの規模になる可能性が高い方や個人事業主として一定の人脈を持っている方は、すでにどこかから税理士を見つけていることが多い。

“タダ”だからと言って、どんな人が来るかわからない税務署の制度に申し込む人はおそらく少数派でしょう。

また、教える内容の方向性が「手書きの帳簿」なので、完全に時代錯誤です。

要するに、簿記を教えに行く家庭教師といったところ。

とはいえ、会計ソフトにも色々ありますから、

行政の側が特定のソフトを絞って利用を促すことには別の問題もありそうで、「手書きの帳簿」にしてしまうこと自体は理解できなくはありません。

帳簿作成や年末調整などのセミナー・学校などでの租税教育

税務署等での

帳簿作成や年末調整などのセミナーをしたりする仕事

または、

学校を訪問してのお金や税金に対する租税教室

税務支援にはこのような仕事もあるようですが、

私は行ったことがありません。

いち税理士として名を売るために、セミナーや出版で”のし上がっていく”つもりなら、箔付けとして有効なのかもしれませんね。

開業税理士は「税務支援」に過度に期待すべからず

私も今なら分かるのですが、

正直なところ“無料”に釣られて相談に来る人は、相談の内容に関わらず、そもそもお金を支払う意識の低い方が多いんです。

顧問契約が必要な人は、既に税理士を抱えているはずだから、わざわざそんなところには来ません。

一応、誤解の無いように説明させていただくと、別にそれが悪いということではありません。

どんなに簡単な内容でも納税者側のニーズがあることは事実ですし、

税理士という資格そのものの地位を保つために、目先の儲けとは別に、そういった活動をすることも必要だとは思います。

ただ、これから税理士として独立する方には、単純に「そういうところでの集客は期待しない方がいいよ」ということを老婆心ながら伝えておきたい。

開業税理士は、やはり事業なわけです。

なので、将来のいわゆる優良顧客に結びつくようなケースをあんまり期待するとガッカリもしますから、ただのバイト程度に考えておくのが無難だと思うのです。

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