「税理士も怖い!!」恐怖の税務調査③ -よくある調査ポイント編

税務調査
税務調査の話③

前の記事まで、税務調査がどんな感じでくるものかお話してきました。

「税理士も怖い!!」恐怖の税務調査②
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とはいえ、ちょっと話がそれてきたので、本題に戻します。

税務調査では、いったい何をみられるのでしょうか。

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税務調査では何を調査されるのか?

その前に、大まかに前提を説明です。

まず基本的に、「税金は利益に対してかかります」よね。

そしてその利益とは何ぞやとなると、「利益=売上-経費」なわけですから、税務署が脱税を指摘しようとしたら、『売上の漏れ(もしくは除外)』か『過大な経費』を指摘するしかありません。

売上漏れまたは課題経費は、利益を少なくすることになります。利益が少なければ税金が少なくなってしまうので、税務署は躍起になってここいらの点を調査するわけです。

その代表的なパターンは、以下のようなものになります。

① 期ズレ

期ズレ」というのは、期間のズレ。

つまりは、『決算ギリギリの売上を、来期に回してしまう』とか、『決算直後の経費を、決算に間に合ったように見せる』といったものです。

長い目で見れば、今年の売上か来年の売上かというだけですが、税務署は許してくれません。当期の売上は当期中に、次年度分は次年度分に計上しなければいけないルールとなっているからなんですね。

意図的ではなかったとしても、実務的には一番ミスが起こりやすいところなので、税務署は「期ズレ」には特に目を光らせています。

それもものすごーく真剣に、ほぼ必ずと言ってほど調査されます。

具体的な調査ポイントとしては、決算前後の2~3か月の売上と、経費(特に仕入や外注費)の締め払い(例:毎月末締め翌月末入金)を、請求書から地道に確認していきます。

対応策は簡単です。取引先の入金・支払のサイト(期間)を、きちんと把握していれば防ぐことができます。

② 異常値

「原価率や人件費率が急に上がった」とか、「同業他社の標準的な数値と比較して異常値がある」場合には、いったいなぜなのかコメントを求められます。

『新規出店の準備で人をあえて多めに雇ったからです。』とか、『利益率が下がっても、こういうコンセプトで商売をやっているんです』などのように、税務署の調査官を納得させる理由がなければいけません。

税務署は、単純に疑っているわけではなく、そういう異常値をヒアリングしていく中で、社長の反応なんかも見ています。

たとえば、架空の人間に対する経費や、不当に高額な経費などあるのではないかと、カマをかけているんですね。

ある意味、心理戦です。

③ イレギュラー・高額な経費

原価人件費はもちろん確認されます。

その他、交通費や交際費、支払手数料、雑費など用途が幅広い内容の経費については、だいたい5万円以上のものはさらっと目を通していきます。

例えば交通費の場合、旅行や出張などの新幹線や航空券代、宿泊費は特にチェックしてきます。

ポイントは、『誰と』『何をしに行った』のか。

場合によっては、旅行会社の請求書を求められます。そこに家族や恋人の名前が記載されていたりすると…

これは、よほどしっかりした理由がないとやばいですね。

交際費なら、貴金属やブランドものには注意。

私用を疑われます。

その他、特定の店からの領収書が多すぎないか。

これは「その店に調査しに行く」ときの準備と、「白紙領収書」の両面を疑っているパターンですね。

白紙領収書とは、店の印は押してあるけれど、金額の入っていない領収書のことです。白紙なので後から社長がいくらでも書き入れることができてしまいます。

支払手数料雑費では、内容が不明な紹介料が入っていないか、生活費や社長の個人的な嗜好品が入っていないかなどがチェックされます。

まぁ、これは当然ですね。

他にも、急に発生した不動産の売却や、取引先の倒産に係る売掛金の貸し倒れなど、イレギュラーで大きなお金の動きは、必ずチェックされます。

④ 業種に特有の論点

ここでは、各業界別の特有の論点をざっと書き出してみました。

【不動産業・建設業】

契約書に印紙が貼られているか?
→税務調査の前には、印紙の貼り忘れがないか必ず目を通しておきましょう。

【飲食業・美容業】

現金商売では、どういう書類で売上が管理されているか?
→税務署は「疑っていませんよ」という建前のくせに、覆面調査も来ます。

美容室の場合、税務署の職員が髪を切りに来て領収書をもらいます。そして、それがきちんと資料に記録されているかを税務調査時に確認しにくるのです。

【建設業・美容業】

これは建設業や美容業で最近流行している方法ですが、従業員を個人の外注さん(つまり個人事業者)に変更してもらって、消費税や場合によっては社会保険などを節約する場合。

これ自体は、違法でもなんでもないわけですが、そのやり方がきちんと要件を満たしているかどうかを調べられます。

これはけっこう厄介な論点なので、簡単には説明できません。なので、またいつか個別の詳細記事を書くことにしましょう。

【建設業・在庫のある業種】

やりかけの現場(仕掛品といいます)が、きちんと会計上、計上されているかどうか。

→まだ売れていない、あるいは完成していない現場に対応する仕入や外注費は、会計的には経費にできません。

経費は売り上げと対応していないと認められないということなんですね。これは、社長が「払ったら経費」とよく誤解してしまうところですね。

⑤ 税務上難しい論点

これは税理士側の問題ですが、税務的に難しい、あるいは「珍しい特例」を使っての節税となった申告書などについては、要件を満たしているか必ずチェックされます。

これは税理士とよくコミュニケーションすることで防げるでしょう。きちんと適正な内容を顧問税理士に伝えたからこそ、税理士は自信をもって「珍しい特例」で申告したはずだからです。

以上、税務署はこのような点を重点的にチェックしていきます。では、チェックした結果どうなるのでしょうか?

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