融資について、考え方を変えてみませんか
こんにちは。
私が自分自身の税務調査に入られている真っ最中にもかかわらず、もりもり融資を申し込んでいた匿名税理士です。
でもですね、私やグループ会社の名義では、なかなか融資が難しくなってきました。
それは次の2点の理由によるもの。
事業者の借金はリスクヘッジになる
① 税理士やコンサルなどローコストの仕事ではさらなる融資の理由がない
② 理由の付きやすい不動産投資は、今はよい物件がない
独立して5年。実績も自信もついてきて、ものすごくあれこれと動きたいタイミングなんですが、融資が理由で動けないのはもどかしいものです。
しかし、不動産を買うのでないなら私は何のために融資を求めているのでしょうか?
そんなに無理して融資を引き出す必要があるのかどうか。
疑問に思われる方もいるかもしれませんが、私はこれはこれで必要な将来へのリスクヘッジだと考えているからなんですね。
「へ、リスクヘッジ?」
「融資を増せばさらにリスクは増えているのでは?」
そう考える方が普通なのかもしれません。
しかし、私に言わせれば、融資は紛れもないリスクヘッジ。
だから、目いっぱい借りておくべきなんです。
今回はそんな話を。
事業者なら金を借りておくべき理由
私がいつも書いていることですが、日本人は借金について、根本的に勘違いしています。『借りたら返さないといけない。』『利息が発生する。』
そりゃ当然、ごもっともです。
でもですね、借金というのは、「借りた瞬間から借り手が強くなる」もの。だからこそ、貸し手は事前の審査でああだこうだとチェックします。
もちろん、私だって踏み倒すことを前提に考えているわけではありません。
ただ、自営業にしろ、副業にしろ、リスクを取るスタイルで生きていくのであれば、融資は常に目いっぱい受けておくべきです。
私が考えるその理由は…
① 借金は負債でもあるが、社会的信用そのものである。
→信用のない人は決して銀行から大きなお金を借りることはできません。
② 借金利息以上のリターンが期待できない事業は、そもそもリスクを取るモデルではない。
→今の情勢でまともな金融機関から事業資金として借りれば、金利はせいぜい年2%程度です。なのに2%の利息も負担できないようなら、そんな商売は続けるだけ無駄というものですよね。
とはいえもちろん、18%だとか高金利の借金を無闇やたらに増やすのは論外です。なんでもかんでも借金を増やすべきだとは言ってません。
③ 業績のいい時、あるいは若い時にお金を借りておかないと、業績の悪い時や年を取ってからでは誰もお金を貸してはくれない。
→必要になったら借りる、なんてことは意外とできません。
将来のことは誰にも分かりませんから、前もって準備しておく方が得策です。
④ 借金による延命だとしても、家族をその期間守れるということには価値がある。
→仮に”働く期間”が40年だとします。
この間、自営業として銀行融資に頼りっきりでの低空飛行だとしても、10年間持ちこたえれば、仕事人生の約25%を乗り切ったと言えるわけです。
こんな考えは多少不合理に見えても、今を乗り切ることの価値というのは実は大きいんです。「子供が成人するまで持ちこたえる」とかそういう目標でも構いません。
⑤ いざとなれば破産すれば命まで取られることはない。
→もし破産したって、やり直せばいいんです。
生活保護だってなんだって使って、また頑張りましょう。健康と仲間とやる気があれば、どこからでもやり直すことはできます。
税理士の仕事をしていると、借りていなくて後悔している人にはよく会いますが、借りたことを後悔している人には会ったことがありません。
そういうもんなんですよ。