税理士が破産をすすめている話②

破産を勧めている話②

前回からの続き。

税理士が破産をすすめている話①
破産を勧めている話① 税理士をしていると、いいことだけではなく、いろんな不幸な場面にも出会います。 詐欺、横領、事故、裁判、破産、離婚、などなど・・・。 どれもできることなら関わ...

とりあえず破産を勧められて納得した様子の社長。

その後、顧問契約の切り替えも順調に進み(とはいえ破産までが契約期間という私としてはほとんど利益はない状況です)、弁護士との面談もセッティング完了。

あとはいよいよ社長が腹を括るだけという状況になりましたが、さてさてその後どうなったのか!

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破産を先延ばしにするということ

ある夜中。

この社長によると、従業員にぶっちゃけた話をして、得意先への移籍などの具体的な話をするとのことだった日、私の携帯が鳴りました。

メールでした。

私はその場に参加していませんでしたが、どうなったのでしょうか。従業員は納得してくれたんでしょうか。すぐにメールを開いてみると、そこにはこんな内容が。

従業員が『自分たちも頑張るので何とかやっていきたい』というんです。俺もこいつらと一緒ならやっていける気がします。破産はせずにもう少し頑張ってみます!

従業員とのVサインの集合写真も添えて。

ええっ~~~~

~~~~

結局その社長は一旦進めてきた破産の準備をすべてストップ。

また営業を再開し始めちゃいました!

そしてそして~~

その後はさすがに交際費は少し削ったものの、本質的に状況は何も好転していません。結果、1年後状況をより悪くしただけで、結局は破産する当初のストーリに舞い戻ってきました。

紹介だし、仕事だから顧問は続けますが、私には結末は見えていました。申し訳ないですが、私の本音は「そら言わんこっちゃない」ですよ。そりゃもう。

映画やドラマなら従業員と一丸となって頑張って、ここから大復活みたいな展開を期待するのでしょうが、残念ながらリアルな世界ではそう簡単にうまくはいかないのです。

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破産しない理由と人生の時間

~~

私がこのエピソードから伝えたいものは何でしょうか。
わたくしこと、匿名税理士は冷たいってこと?

いいえ、冷たいわけではありません(断言)!

それは、「世の中は思っているよりもロジカルに動いている」ことです。

巷では「人間は感情の生き物だ」とか「諦めたらそこで試合終了」だとかいろいろ言われています。なので、やる気さえあれば何でもできるとか、自分に熱狂してただ成功を信じて周りの意見も聞かずに突き進んでしまう人も少なくありません。

もちろん、成功にそういう側面もあることは否定しませんよ。粘りに粘った結果の大逆転ホームランもたまにあることではあります。

でもね、やっぱり専門家の意見はそれなりにあたるんですよ。だって、そのための専門家なのですから。私なんて年がら年中お金のことばかり考えていますから。

復活のためにそれなりの戦略や戦術があるならともかく、ただ感情にまかせて闇雲に努力をしたところで、成功を引き寄せる可能性はとてつもなく低い。

でもね、事業を始めた者にとって、撤退は一番難しい判断です。まだ復活を信じて頑張りたいという気持ちも分かります。

でも、人生で一番大切な時間をより有効に活用するためには、撤退の判断こそドライにやっていくべきなのです。

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破産は終わりではない!

今回のケースでは、どうでしょうか?

この社長の強みは破産をしても、実はたいして失うものがなく一番大事にしている仲間は残ってくれそうだということでした。となれば、社長が破産しても、そんなに致命傷にはならないはずなんです。

結論から言えば、借金はもっと早く清算するべきでした。

持ちこたえられないほどの借金を抱え、いつもいつもイライラし、満足な投資もできない状態で経営するのは、自ら成功の可能性を下げています。

本当に自分のやりたいことは何なのか?

何を、いつまでに、どのように実現すれば自分の人生は幸せなのか?

破産をするとあなたは幸せになることはできないのか?

~~

事業主の方に限らず、あなたが逆境に立たされているときは、立ち止まってこのようなことをあらためて考えてみるとよいかもしれません。

世の中の『破産』という言葉の、漠然としたネガティブなイメージにとらわれないでください。あなたが恐れているものは、本当に望んでゴールのためには、実はたいして意味はないことかもしれませんよ。

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