「外国人と付き合う」ということ③
信頼できるルートがない国ではビジネスをしてはいけないことは口を酸っぱくして言ってきました。では、どうやって信頼できるエージェントを探せばよいのでしょうか?
私の大学院時代のメンターの先生が教えてくださったある話があります。
その先生がある中国人実業家と話していた時のこと、海外展開する場合の限界とは何か、という話題になったそうです。
『資金か?距離か?それとも、政治的関係か?』
海外ビジネスで最も重要なこと
いいえ、どれも違います。
その中国人実業家の答えは、「血縁者の数」だったそうです。海外展開する場合、当然責任者を置く必要が出てきます。その責任者にとして血縁者以外を入れると、不正が発生するリスクが高すぎるのだそうです。
だから、責任者は血縁者にするしかないが、お金を任せられるレベルの血縁者の数には限りがある、だからそれが海外展開の限界になる、ということだそうです。
これは興味深い話ですね。
そういえば、私のお客様の中国人の方もこう言っていました。「中国人が一番中国人を信用していない、親族と旧い友人と彼らの信頼する人しか信用しない。それ以外は敵だ!」
なるほど。これも根っこのところでは同じ意味だったのか、と。
信頼できる人の輪が成功のカギ
話を戻します。
それでは、そんな怖い海外においてどのように信頼できるエージェントを探せばよいのでしょうか?その答えは、「自分の信頼できるコネクションを頼っていくこと」です。
なんにでも当てはまる月並みな答えと思われるかもしれません。しかし、やはりこれに勝るものはありません。
自分が信頼できる人が提携している人や取引先、現地に長く赴任している友人など、この人に騙されたら仕方がない、と思える人の輪を地道にたぐっていきましょう。
頼れる人のいないところには絶対投資してはいけません!
間違っても付き合いの浅い海外展開コンサルタントなぞは決して信用してはいけません!
無謀に見えるチャレンジをして成功する人は確かにいつでもどこでもいます。とても格好よく見えることでしょう。
しかし、そういうのは例外中の例外なのです。また、それは結局のところ泥臭い下準備の上に成り立っているものなんですよ。
…
ヒト・モノ・カネの3要素を充実させるという原点に立ち返りましょう。
さて、一番初めにもお伝えしましたが、
大事なことなので最後にもう一度繰り返します。
海外で仕事をする、あるいは、外国人と付き合う場合には、
「何をするかではなく、誰と組むかが重要だ!」